住み慣れない街に
知らない人集り
暖かな記憶が喉に閊える
あぁ 昨日は 傷つくことさえも望んだはずなのにな
明日は 書きかけの心配事ばかり
もう 右目は瞑って
先に寝るとするよ
冷たい夜に沈まないように
今も 左目は月を見てる
住み慣れない部屋に
片付かないため息
描いてた写真が風に飛ばされる
あぁ 昨日は 間違うことさえも望んだはずなのにな
明日は 書きかえのない空っぽばかり
じゃあ 左目を瞑って
やっと寝るとするか
でも夜は胸まで迫るから
無理に 右目は重く開ける
直向きに結ったか弱い糸は 理想の色に染まるはずだった
無色の液で濡れて固まって 私を置いて正に切れそうだ
まぁ 両目を瞑って
少し闇を見るよ
音も息も思考も何もかも
失せて 夜の奈落に沈んでいく
光を失って
深く寝てしまった
色の無い糸は千切れて消えて
ずっと 私は沈んでいく
